【落ちこぼれナス農家の、不器用な日常】 農薬を減らす救世主!クレオメ

どうもナス男です。ブラック企業を一年で辞めたのち、今は愛知県でナス農家をしています。
今回は「農薬を減らす強い味方!カスミカメの宿り木、クレオメ」という話をします。どの農家さんも農薬を減らす努力をしています。そしてナス農家にとって、クレオメを育てるのも努力の一つなんです。

・減農薬に興味がある方
・農家の仕事に興味のある方

ぜひ読んでみてください。

■クレオメとは?

クレオメって知ってますか? クレオメは、花です。
白やピンクの花が咲く、きれいな花です。花を愛でる花男子…ではなく、ナス栽培のためにクレオメを育てています。

ナス栽培と花のクレオメ。一見関係なく思えるかもしれませんが…めちゃめちゃ関係あります! 僕はクレオメがないと、もうナス栽培が成り立ちません!!! どう関係してるかというと、減農薬に欠かせない、タバコカスミカメの宿り木としての役割をしています。

■タバコカスミカメ

タバコカスミカメはこんなやつ。
実物は米粒よりも小さいんですが、ものすごく頼りになります。というのも、ナス栽培で困る2大害虫

・コナジラミ
・アザミウマ

を捕食してくれるんです! この2大害虫は

・年中発生し、
・繁殖スピードが速く、
・被害が広がると収量がガクンと下がる

ナス栽培において、最大級の警戒をしないといけない存在です。

この2つの害虫に対しては、タバコカスミカメは害虫。つまり、ナスにとっては益虫ということです。

タバコカスミカメはこのクレオメが大好物! この宿り木に住み着いて、繁殖して個体数を増やしていきます。タバコカスミカメをナスのハウスに定着させることが、殺虫剤を減らすカギになります。

ナス栽培を始めて一年目の春。初めての栽培であたふたしていて、タバコカスミカメは導入していませんでした。

「まあ何とかなるっしょ!」

そう油断している間にアザミウマが大量発生してしまいました。初期の防除が鉄則ですが、気づいた時にはもう末期。ボロボロにやられました……

「もうほとんど採れるナスがないよ~勘弁してくれ!」ってくらい。50万くらいの売上が吹っ飛び、絶望したのは苦い経験です。次の作はタバコカスミカメを入れようと決意した瞬間でした。

■農家だって農薬は使いたくない!

じゃあタバコカスミカメで全て殺虫剤をやらなくていいかというと、残念ながらそういうわけではないです。

・タバコカスミカメではカバーできない他の害虫がいる。(アブラムシ、カメムシなど)
・アザミウマやコナジラミより、繁殖に時間がかかる。
・害虫だけでなく病気も対処しないといけない

以上の理由から、タバコカスミカメがいるから安心ではなく、やっぱりいざというときには防除が必要です。

こういう話をすると、「やっぱり農家は農薬をたくさん使ってるんだ! やだ~」って声もあります。

はっきり言っておきますと、農家だって農薬は使いたくないんです! だって、

・面倒だし
・疲れるし
・農薬代もかかるし

できることならやりたくない、少しでも農薬を減らしたいとどの農家も考えています! でも、どうしようもなくなるその前! いざというときには、迷わず防除します。生活かかってるんで。

さすがにもう一度害虫が沸いて何十万と売り上げが吹っ飛んだら、確実に潰れますね。
もうそんな苦い経験はこりごりです。


※このコラムは「落ちこぼれ農家の、不器用な日常」(https://otikoborenouka.com/)で公開(公開日:2020年6月13日)しているものを許可を得て転載・一部再編集。

◆筆者

ナス男

◆プロフィール

愛知県のハウスナス農家。心身を壊してブラック企業を1年余りで退職。25歳で本格的に就農し、キャベツと同時並行でナス栽培の研修を開始し、30歳のときにハウスのナス栽培農家として独立。40歳で売上5000万、地域でトップレベルのナス農家になるのが目標。多くの同志と出会って、一緒に農業を盛り上げていくため2020年よりブログを開設。


「落ちこぼれ農家の、不器用な日常」(https://otikoborenouka.com/)

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