【ラウンドアップが危険って本当?】Q 国際がん研究機関(IARC)が“おそらく発がん性がある”グループ2Aに分類しています。やはり安全とは言えないのではないですか?

A 誤解している人が多いのですが、IARCの分類は「科学的根拠の強さ」、わかりやすく言うと「発がん性が疑われると結論付けた論文がある」と言っているだけです。


発がんリスクの高さを分類したものではない


そうした論文の数が一番多いものがグループ1、その次に多いものをグループ2に分類しているということです。決して実際の発がんリスクの高さ(発がん性の強さの証明)を分類したものではありません。


私たちが普段から口にする加工肉や赤身肉、あるいは理容業などと発がん性を結び付けている分類の中身を見れば、実際にそれでがん患者が出ているということではないことがよくわかると思います。


IARCの評価は間違いであったことを裁判で認めた


また、分類に使用した論文の中には方法論や再現性の点で疑問があるものが含まれているという批判もあります。ラウンドアップについては「発がん性はない」として多くの批判が出され、加工肉と赤身肉についても「発がん性は認められない」という論文が出されました。


要は「そういう論文があるから気をつけましょう」という程度の予防措置だと理解してください。


なお、IARCは「グリホサートとがんは関係がない」ことを証明した重要な論文を除外していました。これについて、米国でのラウンドアップ裁判に証人として出廷したIARC評価委員長のブレア博士は、もしこの論文を評価に取り入れていれば、「グリホサートにはおそらく発がん性がある」という評価にはならなかったと証言しています。つまり、IARCの評価は間違いであったことを裁判で認めたのです。


参考 国際がん研究機関(IARC)の分類表(一部)

グループ1 人で発がん性あり ピロリ菌、放射線、太陽光、紫外線、アルコール飲料、加工肉(ハム、ソーセージなど)、たばこ、塗装業など120 種
グループ2A おそらく発がん性あり グリホサート、赤肉(牛肉、豚肉など)、熱い飲み物、美容・理容業など82 種
グループ2B 発がんの可能性あり ワラビ、カフェ酸、鉛、メチル水銀、ガソリン、ドライクリーニング業など311 種
グループ3 分類できない 塩酸、過酸化水素、コーヒー、茶、染髪製品など500 種


回答者:公益財団法人食の安全・安心財団理事長・東京大学名誉教授 唐木英明

回答日:2019年10月26日

更新日:2020年1月8日

注:商品名『ラウンドアップ』の有効成分名は「グリホサート」と言い、Q&Aでは2つの名称をその都度使い分けていますが、実質的には同じものだとご理解ください。


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